アカデミアを離れて企業研究者として就職するメリットとデメリットを解説。

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企業研究者のメリット・デメリット
運営者りつ

こんにちは。運営者の
りつ(@HAcademianote)です。

アカデミアではなかなか任期のないポストに就けない…

アカデミアで研究者として続けていくためには、このような不安定な雇用状況を乗り越えていくしかありません。

任期のないテニュアポストを獲得するまでに、かなりの年月を要することが多いです。

しかしながら、企業研究者として活動する場合、雇用の不安定さと戦う必要はなくなり、安心して研究活動に臨むことができます

アカデミアでの将来に不安を抱えているなら、アカデミアを離れて企業研究者となる選択肢を持っておくことをおすすめします。

こちらの書籍も参考になりますよ。

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博士が企業研究者を選ぶメリット

メリット①:経済的安定が得られる

企業研究者になるメリット①経済的安定

経済的な安定は企業研究者のメリットといえます。

なぜなら、現在ではアカデミアでは若手研究者はなかなか任期のないポストに就けないからです。

アカデミアに残るか、民間企業に就職するかでかなり雇用形態が違ってきます。

「アカデミア 就職組」で任期のないポストに就けたのは約4割しかいない

\画像クリックで拡大/

出典:科学技術・学術政策研究所「「博士人材追跡調査」第1次報告書ー2012年度博士課程修了者コホート」, NISTEP REPORT No. 165, 2015より運営者が作成
Dr.はたけ

アカデミアの低さ…

アカデミアの雇用の不安定さは以下の記事でも紹介しています。

研究者の任期と雇い止め


ポスドク問題(博士の就職状況、年収)

一方で、企業へ就職した博士は9割が正規雇用です。

結婚や出産などのライフイベントの多い時期に経済的安定を得られるメリットは絶大です。


メリット②:研究に集中しやすい環境

アカデミアで働く研究者には、学生の教育という、研究に匹敵する重大な仕事があります。

これは学科や専攻によって大きく異なりますが、週数コマの講義を担当することになります。

これにより、アカデミアの研究者の中には、研究より教育の比重が大きくなっている(しまっている)先生方が沢山みられます。

その点では企業では研究に専念できる環境にあるといえます。

アカデミアでも、助教やテニュアトラック教員のように、『講義はない』もしくは『かなり少なく』設定されている場合もあります。

メリット③:研究費獲得に奔走しなくていい

こちらもかなり大きいメリットです。

企業では社内審査さえ通れば研究費を頂くことができます。

一方でアカデミアだと、科研費をはじめやその他のグラント(競争的資金)を獲得するための申請書作成に膨大な時間を費やすことは有名です。

メリット④:研究のエンドポイントが定まりやすい

アカデミアにおける基礎研究は未知のものに対する絶え間ない探求を続けることであり、研究のエンドポイントは定まりにくい傾向があります。

運営者りつ

研究は長期化する傾向にあります

研究のこの側面を受け入れられずに、研究から離脱する人が一定数みられます。

これは性格的な向き不向きであるので、勉学的に優秀な人材であろうと関係ありません。

一方、企業研究者として働く大きなメリットは、エンドポイントが定まりやすい点です。

あくまで実用化・商品化という目標に向けて、チームで一気に研究を進めます。

企業研究者の目的は、一刻も早く研究を実用化・商品化することで社会貢献し、自社の収益に繋げること

自身の研究が実用化される達成感を得られやすいことです。

Dr.はたけ

研究の実用化を肌で感じられることは、研究者冥利に尽きますよね

メリット⑤:チーム研究による孤独感の軽減

企業研究者の場合、ある目的に対してチームで研究を進めます。

このチーム研究のスタイルには向き不向きもありますが、精神的に安定感を得られる人もいます。

アカデミアの研究者はいわば個人事業主。

研究室を持つようになったら会社経営者。

アカデミアでは、研究、仲間作り、研究室の立ち上げ、資金調達、啓蒙活動など、全てにおいて個人の力が大きいです。

Dr.はたけ

孤独感、無力感、劣等感など…ネガティブ思考になりやすいです。

自らガツガツと進めていくタイプでない方は民間企業の方が向いている…かもしれません。

メリット⑥:プライベート時間が作りやすい

企業研究者はプライベート時間を確保しやすいというメリットもあります。

民間企業では、労働基準法があり、会社としての世間の評価があり、残業時間などは厳しくチェックされます。

しかし、アカデミアで働く研究者は、より多くの時間を研究や論文執筆に費やすほど業績に直結するという観点から、プライベートを削り、寝る時間を削り、、、と無理をしがちです。

博士卒が企業研究者を選ぶデメリット

デメリット①:研究の優先事項が商品化や特許になる

企業研究者になるデメリット④論文より商品化や特許が優先になる

アカデミアでの研究は「基礎研究」がメインです。

一方、企業の研究職では、研究より開発に重きが置かれ、基礎研究で得られた新規発見を商品やサービス化するための「開発」がメインになることが多いです。

優先順位は、商品・サービス化 > 特許 > 論文

長期戦を見据えてじっくり取り組む基礎研究とは反対に、短期間で成果を挙げていくスタイルになります。

メリット③「研究のエンドポイントが定まりやすい」の裏返しでもあります。

じっくりと基礎研究に従事したい方には向かないかもしれません。

大きな企業研究施設であれば、基礎研究に取り組んでいる場合もあります。

デメリット②:研究内容は企業の方針に従う

企業研究者になるデメリット②研究内容は企業の方針に従う

もし企業の研究職へ就職が決まったとして、はじめはどの部に配属になるか分かりません。

その研究にあなたがやりがいを感じるかはわかりません。

製薬業界に勤めたある仲間は、入社時に梱包用の乾燥材を改良する部署に配属され、少々残念がっていました。

Dr.はたけ

お菓子にも入っている「これは食べられません」と書かれたものですね

ただ、能力が評価されてチームのブレインとして成長するにつれて、状況は変わります。

30~40代になってくると、自身のアイデアをプレゼンし、社内の承認が下りれば自分の研究を実現することもできます。

デメリット③:研究職から別の部署に異動になる場合がある

企業研究者になるデメリット③他部署に異動になる場合がある
Dr.はたけ

研究部門で採用されたのに、そんなことあるの?

こちらは深刻なデメリットです。

私の知人でも、また別の製薬会社の研究部門に就職した博士卒が、MR職(営業)に異動になりました。

企業にとって研究部門とは「先行投資」ですから、経営が悪化すれば縮小されやすくなります。

その際に研究職が他部門に異動になるケースはないとはいえません。

デメリット(番外編):企業研究者を目指すにあたり、研究と就活の両立が難しくなる

企業研究者になるデメリット番外編、研究と就活の両立が難しい

これは企業研究者を目指すときに生じるデメリットです。

大学の友人や先輩をみてイメージできると思いますが、就活には膨大な時間と労力を費やすことになります。

もし、あなたが博士学生であれば、せっかく博士課程に進学したのに、就活のために博士号を取れずにオーバードクターに,,,なんてことがあっては決していけません。

しかし、アカデミアの雇用は不安定です。

博士学生やポスドクの方は、企業研究者になるカード(選択肢)を懐に持っておくことは精神的にもメリットであるといえます。

そこで、以下では、研究と就活をうまく両立する秘訣をお伝えしていきます。

研究と就活を両立するための秘訣

研究と就活を両立するための秘訣とは就活エージェントを利用することです。

就活への注力は最小限にして、なるべく研究に集中できる環境を整えるためには、就活エージェントを利用することが最良です。

その就活エージェントのメリットを紹介します。

①就活エージェントは利用するべき!そのメリットとは?

  1. 「探す手間」を省く:研究経歴からおすすめの企業や職種などを提案・マッチング

  2. 「やり取りする手間」を省く:気になる求人との面接の設定など代行

  3. 「書類を作る手間」を省く:職務経歴書の作成など様々な事務作業を代行

  4. 「就活の基本を調べる手間」を省く:就活について一から教えてくれる
Dr.はたけ

あらゆる手間が省ける!!

このように、就活の大半をエージェントに担ってもらいましょう。

上記の中でも一番のメリットといえるのは、自分の専門分野がどのような企業に求められているかを知ることができ、企業のミスマッチが防げます。

つまり、内定が取りやすくなります。

運営者りつ

企業経験の少ない個人が、専門に合った最適な企業を探そうと思っても難しいです

②就活エージェントへは早めに登録するべき!その理由とは?

就職エージェントには、なるべく早めに登録しておきましょう。

博士学生であれば、博士進学後すぐでも良いと思います。

ポスドクやそれ以外のアカデミアの方であれば、「今すぐ転職はしなくても、もし良い企業があれば」という気持ちで念のため登録しておくのも良いでしょう。

その理由は以下の2点です。

  1. 博士は専門職として募集をかけられることが多いため、募集が不定期であること
  2. 時間的余裕をもってエージェントとやり取りすることで、需要のある企業分野について視野を深め、企業研究を行うことができる

理由の一つ目は、博士は専門職としてピンポイントで募集がかけられていることが多いため、募集が不定期です。

そのために、長い目をもって求人情報をチェックする必要があります。

二つの目の理由は、時間をかけてエージェントとのやり取りを進めることで、自分の研究分野で需要のある企業について視野を深めることができます。

運営者りつ

くれぐれも、「焦って就職先を決めてしまったらブラック企業だった!」なんてことがないように

③就職エージェントは複数登録するべき!その理由とは?

就活エージェントはそれぞれ少なくとも3つは登録しておくことをおすすめします。

その理由は、サイトによって特徴や強みが分かれるため、それぞれの良いところ取りができるようにです。

博士の就活に最適なエージェントだと、

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もしエージェント探しに困ったらでは、あなたの専門分野に最適なエージェントを探してもらえます。

企業研究者への就職のカギは、あなたに合ったエージェントを早めに見つけ、自身が研究に打ち込める環境を整えることです。

研究と就活を両立するための秘訣(まとめ)

  • 企業への就職を考える場合は、就職エージェントを利用して研究時間を確保する
  • 就職エージェントの登録は、就職(転職)したい時期ではなく、早めに済ませておく
  • 複数の就職エージェントに登録する
  • 就職エージェントとのやり取りの中で、自分の研究分野で需要のある企業分野について、視野を深める
  • 自身の研究分野にあった求人を長い目をもって探していく

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各エージェントごとにそれぞれ強みや特徴が異なり、持っている企業案件も違います。

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このような場合は必ず就職は上手くいきません。

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まとめ

博士が民間企業に就職するメリットとデメリットをまとめました。

悩むくらいなら即行動して、就活してみるべきです。

就職エージェントを利用することで研究との両立も十分可能です。

悩む前に実行あるのみです!

企業研究者への道を検討するにあたり、参考になる書籍も置いておきますね。

自分に合う職業が分からない方へ

研究者とは大学院に進学する学力があればなれますが、実は研究者を続けることの方が難しいです。

これは性格的な向き不向きによります。

自分に合う職業は自分自身では分からないことが意外と多いものです。

現在研究が上手く進まずに悩んでいる人は、一度でt適性診断をおすすめします。

どんな方でも天職を得ることで大きく飛躍する可能性を秘めています。

運営者りつ

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運営者りつ

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